室内建具はシナベニヤのフラッシュ戸で、引き手部分は杉を彫り込んだもの。手が触れる部分は杉の質感を感じられるように。

杉とシナノキは、お互い日本固有の木です。


愛媛県を代表する建物といえば、萬翠荘と愛媛県庁。設計したのは建築家木子七郎ですが、木子七郎は新田長次郎の娘婿です。新田長次郎は新田ベニヤという日本で最初のベニヤ板の製造会社の創業者で、木子七郎もベニヤ板を仕上材としてデザインに用いています。新田ベニヤではシナベニヤも製造されていました。

そんな歴史的なつながりが、シナベニヤのフラッシュ戸にはあったりします。